見学ナイト vol.2 に行ってきました

mixiの見学コミュのイベント「見学ナイト vol.2」に行ってきました。今回は加速器のお話でした。

06-1022-204050-P1010541
(2006-10-22, Lumix DMC-LX2)

06-1022-184822-P1010428 06-1022-184925-P1010431 06-1022-192835-P1010459
場所はコマ劇場前のロフトプラスワン
100名の観客でテーブルは全て埋まりました。大成功だね。


ゲストは藤本順平氏(素粒子原子核研究所),山下了氏(東京大学素粒子物理国際研究センター),開田裕治氏(イラストレーター),開田あや氏(小説家)
06-1022-191102-P1010444


加速器というのは、電子や陽電子などを大きな電位差でひっぱって、光に近い速度に加速させ、さらにその質量を増大させるためのもの。そして電子と陽電子を正面衝突させて、その時に起こる現象を測定すると、原子をさらにさらに細かくした、素粒子の世界のことがいろいろとわかるのだそうです。素粒子に関しては、理論の重要な部分を日本人の小林氏,益川が論文発表し、それを世界中の研究者が実証しようとしてきた歴史があり、是非、実証も日本で行いたいとの思いがあったそうです。

小林・益川理論 http://www.kek.jp/newskek/2003/mayjun/km.html


美しいスライドを見て、わかりやすい説明を聞きながら、加速器の世界を堪能しました。
06-1022-200847-P1010475 06-1022-214653-P1010581
美しいものしか動かない、ということばには説得力がありました

06-1022-213929-P1010572 06-1022-213937-P1010573
解析結果も美しい!


素粒子研究にはいくつかの側面があるようです。

  • 宇宙の中で、普通の物質はわずか5%なのだそうです。え、じゃぁ残りの95%って??
  • 宇宙はビッグバンで生まれ、その時に「物質」と同量の「反物質」*1が生まれた筈なのだけど、現在我々の周りにあるのは「物質」ばかり...反物質はどこに行ったのか?
  • 物質には何故、質量があるのか?
  • 5次元(とか11次元)の存在を証明したい

なんだか、頭がクラクラしてきました。話が壮大だ!! 国家プロジェクトどころか、人類規模。実際、研究の場では、アメリカの方やイランの方など様々な宗教に属する方々が、互いにデータを交換して共同で研究を進めているそうです。ちょっと感動。


06-1022-203132-P1010515 06-1022-210031-P1010554 06-1022-220854-P1010636


その他、面白いお話が聞けました。

  • 略称のKEK高エネ研のローマ字読みだった!
  • 衝突を観測する設備の大きさはビル4階建ての高さ, 観測する対象の大きさは1/1000000000000000000mのオーダー
  • KEKは世界で一番多く反物質を生成している。だが、KEKの設備を持ってしても、1gの反物質を作るのに100万年かかる!
  • KEK加速器震度7の地震に耐えられる
  • 先代の「トリスタン」の電気代は一日1億円! KEK-Bは低コスト化したけど、電気代の高い夏場は実験ができない
  • etc. 書ききれません。

いやー、行ってよかった!!

高エネルギー加速器研究機構
ICEPP Welcome
開田無法地帯TOP
403 Forbidden
Pirori.org / Kenichi Kojima
LOFT/PLUS ONE

*1:物質と触れ合うと、物質とともに無になるもの