絞りと画質の関係
"絞りすぎると画質は落ちる" 山本晃氏 写真工業 1999年11月号 P.55 より要約
回折は光が波動の性質を持つため生じ、レンズに開口部があるかぎり避けられない。そのため、レンズに収差がなくても、点光源の像は円形の回折像になる。これをエアリーディスクと呼ぶ(究明者Airyに由来。)
Fナンバーとエアリーディスクの半径は比例するため、絞るとレンズの解像力が低下する。
Fナンバー | 1.4 | 2 | 2.8 | 4 | 5.6 | 8 | 11 | 16 | 22 | 32 |
本/mm | 1072 | 751 | 536 | 375 | 268 | 188 | 136 | 90 | 68 | 47 |
ただし、実際のレンズでは、収差の影響を受け、開放付近の解像力は理論値よりはるかに低い。
一般の微粒子フィルムの解像力は100本前後(フィルムの能力以上の、記録できない解像力は、あまり意味がない)
* * *
「絞ってもF11まで」と良く言われますが、ちゃんと理由があるのですね。
理想的なレンズでもF16だと100本/mm切るわけですから、そりゃ、解像感が落ちてアタリマエなわけであります。